触れることは、世界と自分との境界面を意識させると同時に、その距離感を壊そうとする相互的なことである。私は土や水や光や風に触れることによって、自分が確かにそれらとつながっていると感じたい。卑小な自分の中にある世界と外との間に連絡をつけ、両者の呼応と調和をはかる中で、作品に、いのちの発動性を宿したいと夢見ている。 私は日々、目で触り、手で見て考え、そして聴く。
堀 香子 Kyoko Hori