櫻井 靖子
Yssuko Sakurai
やきものがつくる光と影の美しさ
テーマは、光と影。作品を作り始めたころは、陶土で穴の開いたオブジェをつくっていた。その後、フランスの陶都リモージュで学んだ桜井は、磁器で知られるこの街で、磁器成形の面白さを知った。近作のこれらの作品は、チューブ状にしたものを重ねて固まりをつくり、器のかたちに削っていったもの。その削る角度によって、穴は、丸くから楕円形へと表情を変え、リズムを奏で、形は明暗をはらんでいく。磁器制作のプロセスでの乾燥、焼成の中で、危うく難しい素材と向き合いながら、やきものの光と影に思いを馳せながらさまざまな可能性に挑んでいる。
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