松田 百合子 Yuriko Matsuda
絵付けのリズムと形のリアル
唇やお尻、足、富士山や稲妻、メロンやピーマンなど身近な産物に、伊万里の色絵や中国の萬暦赤絵風の絵付けが、型取りされた磁器の表面を覆いつくしている。松田のアトリエには、シュールレアリズムの作家マン・レイの女性の背中をバイオリンに見立てたポスターが貼られていた。“人の身体の一部を身近な別のものに見立てる”、という20世紀芸術からの啓示が、東洋の陶磁器の伝統をまとう松田の作品の中に、鮮烈さを与えている。
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