小池 頌子
Shoko Koike
器というものは、内から湧き起こる喜びが形になったものー“SHELL”と呼ぶ
“SHELL”(貝)となづけられた器は、遠心力を得て外へと反りだし、スピード感をともなった勢いでエネルギーを放つ。「私のイメージにどれだけ土が耐え複雑な形体が可能なのか?私の内にイメージが明快に、踊るようなリズムをもって拡がっていけば手の中の土はぐいぐいと動く。」(註)と、小池は土との格闘について記している。土とつくり手の創造という対話の中で、内側から湧き起こるインスピレーション。“SHELL”は、躍動感あふれる力強さをもって、器を越えている。
(註)小池頌子「作家コメント」『現代陶芸の若き旗手たち』愛知県陶磁資料館(1996)より
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